Я[大塩の乱 資料館]Я
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大塩の乱関係論文集目次


「秋 篠 昭 足 の 追 跡
―大塩平八郎天草逃避説を洗う―」

その10

井形 正寿

『大塩研究 第27号』1989.11より転載

◇禁転載◇

今後の研究にまつ

 今までに述べてきたようにいろいろな資料を追跡調査をしてきたが「大塩平八郎欧洲に失踪す」の欧洲はさて置き、天草―長崎への逃避説はロマンはロマンであるにしても明治二十七年の『古今史譚』の後凋生と同じく総てを史実とみることは出来ない。大塩研究家の今後の研究に待ちたい。

 ただ、秋篠昭足の妻であり、伊藤美喜の実母でもある天草・御領村の大庄屋十一代長岡五郎左衛門(興就)とは姉弟(或は兄妹)の間柄であると思われる女性を追跡したが確認出来なかった(6)ことは残念である。現地調査によって補完したい。

 なお、終りにあたって、本論稿のため多くの人びとのご教示と特別のご配慮を戴いた。特に大阪市天王寺区城南寺町龍渕寺、長崎市鍛冶屋町崇福寺、熊本県天草郡苓北町国照寺のご住職、熊本県天草郡五和町教育委員会、国立国会図書館、長崎県立図書館、熊本県立図書館の職員のみなさんおよび註の(6)に記した故田中昭策氏の奥様田中満里子さん、五和史談会鶴田文夫氏には大変なお世話になりました。厚く感謝の言葉を捧げたい。


(註)
*6 秋篠昭足の妻とみられる者を確認するため熊本県天草郡苓北町富岡、故田中昭策氏調査の稿本『天草御領村長岡家系譜』及び同県本渡市舟ノ尾町五和史談会鶴田文夫氏作成稿本『義氏長岡五郎左衛門興就関係系図』を調査したが、それらの系図からは確認出来なかった。


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「秋篠昭足の追跡」/目次/その9

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