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大塩の乱関係史料集目次

天保九戊戌年

　申渡之覚

　　　　　　　　　　　　　　　　甲府動番支配
　　　　　　　　　　　　　　　　　永見伊勢守
　　　　　　　　　　　　　　　　　　名代梶川庄兵衛

其方儀、甲州村々之者共騒立、甲府町方江乱入可致趣相聞候節、戸田下総守申合、速ニ市中江出馬致、組与力同心共手を分差出制し、猶及狼藉候ハゝ、以鉄炮打払候歟、切捨可致候可及差図之処、右様之取計にも不及、御代官より防方之儀申越之砌、甲府東入口横垣村并西入口遠光寺村而已人数差出、徒輩之者共、甲府町方押入、縁町藤兵衛宅打こはし諸所焼場、市中及出火候節ニ至出馬致候故、齟齬致、与力同心防方本行届次第ニ相成候、不束之至候、依之御役御免、逼塞被仰付候、

　　　　　　　　　　　　　　　　小十人小沢勘兵衛組
　　　　　　　　　　　　　　　　　山口鉄三郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　　名代今堀与五正蔵

其方儀、甲府御代官相勤候節、村々之者騒立、陣屋元へ押寄候趣に候上は、仮令病気ニ候共、押て出張致候歟、又厳重之可及差図所、防方之儀元〆手代高橋仁右衛門江相任置候上、剰神主内膳父市川又六防方として罷越候節、徒輩之者共不押来候とて為引取、夜中油断致候処、陣屋元迄乱入致、其節防方等不行届、殊ニ病気ニて難出張相成段、書面差出乍置、追て右次第封書を以て相尋候節、防方として自分出張致候様、或は西村貞太郎陣屋江為加勢、手代足軽差遣候抔早々取詰ニ相違之答書差出候段、旁不埒之至ニ候、依之御番御免、小普請入逼塞被仰付候、

右於増山河内守宅、若年寄中出座、同人申渡之、

但山口鉄三郎申渡は出座無之、

　戌五月七日　前に書取を出たる御代官井上十右衛門も手違ひや有けん、小普請入たり、