高野真遜編 忠愛社 1886 所収
見出しは内容から、管理人がつけたものです。
本文には、適宜読点を入れています。
| 大塩平八郎大坂ニ於テ暴動ノ始末 科書 舩頭直吉 |
無宿
直 吉
右のもの儀、大坂表大火之趣承り、懇意之もの方道具持退遣候積り、摂州今福村嘉吉手舩借受乗参、大坂八軒屋辺に繋置、一旦上陸いたし、立戻候節、名前不存もの共大勢、着込等を着、抜刃之鑓を持駈来、理不尽に乗舩いたし、天満之方江漕渡候様申聞、及異儀候ハゝ、可突殺旨申罵候を怖敷存、大塩平八郎徒党之もの共と乍心附、差図に随ひ、所々江漕寄、殊右を迷惑いたし、上陸之儀及催促候砌、乗組之内
、舩賃と唱金子差出、猶強勢任申、右金請取、川中に漂ひ罷在、其上右之もの共上陸いたし候ハゝ、右之趣、早速可訴出処、小遣銭にも差支候折ネに候迚、右金遣払、内分にいたし置候始末、不届ニ付、摂河両国を搆、江戸拾里四方追放、
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