Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.1.1

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大塩の乱関係論文集目次


「大塩噂聞書」

その1

重 扇助

『演劇脚本摘要録 第1』中西貞行 1895 所収


◇禁転載◇

本文は、適宜読点を入れています。


序 幕

老婆貢住家の場

幻の吉五郎は、百姓仁助と角力を取り、投げるを仁助腹を立てる、吉五郎の母貢出て、吉五郎を叱り、仁助に詫び、仁助其他の百姓帰る、貢は吉五郎に素性を語り、父の無念を受継げとて、父の位牌にて叩き這入る、吉五郎思案する内、大蛙出て、倅伊賀之助と呼ひ、蛙の中より伊藤伊予守、白の陣笠にて出て、我は桶狭間にて討死なし、主人今川の無念を晴さんと思へとも、摂津の城には、勝時丸の短刀を籠めある故、近寄る事叶ハずと語り、又系図は、九條の里十作の妻は、そちが姉故、名乗り逢ふて受取れと告げ、そちが皮肉に分入りて助けんといひて、吉五郎悶絶し、伊予守消へる、仁助窺ひ居て、吉五郎を引つ立てんとするを、吉五郎起きて投退ける、貢出て、父の魂とて、大小を与へ、大望の企に母があつては足手纏ひとて、自害する事、


「大塩噂聞書」目次/その2

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