Я[大塩の乱 資料館]Я
2012.3.20

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「大塩の乱関係論文集」目次


「大塩平八郎伝」

その7

西村富次郎(獲麟野史) 弘文館 1897

『日本偉人伝』所収

◇禁転載◇

   管理人註
   

平八郎、一軍阻喪の色あるを見て、鴻嘆大息『噫大事既に去る』と叫 び、養子格之助と共に、衆に混じて其影を隠くす、乱後翌二十日黄昏に 至りて、火漸く滅するを見れば、差しもに広き関西の一大都会浪華の地 も、其一半一灰燼と為り、延焼五千余万戸、半焼及び半壊の家屋を合は すれば、其災を被むる者殆んど一万戸に出入す、実に満目悽愴、全市其 半ばを挙げて烏有に帰す、是れ当初平八郎の期する目的にあらず、其末 流輩の猛勢余焔の茲に至りし者なり、是に於て官流星光底長蛇を逸し、 探索甚だ厳なり、即ち近畿の草木まで皆な之を探して、終に之を得ず、 官の苦心亦想ふべし

   


「大塩平八郎伝」目次/その6/その8

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