Я[大塩の乱 資料館]Я
2012.9.30

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「大塩の乱関係論文集」目次


『大塩中斎空虚の哲理』

その38

高田集蔵

立正屋書房 1925

◇禁転載◇

三、宗教的修練
 (其四)(7)
管理人註
   

 案外長くなりましたこの講話を、終始静粛にお聞き下されました諸君 の心に存する大なる空虚を認めて、私は礼拝致します。道が蠻貊の邦に も行はれると申すのは、蠻貊の人の心にも猶教へられんとする空虚存す るが為めでありませう。その道とするところを異にすれば、党類と雖も 相謀り難きもるからでありませう。これには中斎先生も大分肝脳を砕か れたらしうあります。幸にして賢明洪量なる諸君、心中の空虚は、殆ん ど私の有つてゐる多少の蘊蓄を、一時に傾倒し尽さしめねば已まざらん とするものがあります。しかし幸に私の心、亦深邃測るべからざる空虚 の天に通ずるものあるを自覚致します。何うか不十分なる私の解説が、 箚記中に含める幾多真理の宝玉を逸し去れるものあるを咎めず、語れる ところに就いて公平の御批評を仰ぎたう存じます。かくてお互に他を容 るゝ謙虚の心以て中斎学の真を穿つと共に、その微を柝ちたいものであ ります。是れしかしながら私一個の志願でなく、実に故先生その人の千 古不朽の御精神であらうと拝察する次第であります。  空虚の哲理(終) ********************************  "Make Channe's for the stream of Love,  where they may broadly run;  And love has overflowing streams,  To fill them every one.  For we must share,if we would keep  That blessing from avove.  Ceasing to give,we ceasa to have,  Such is the law of live"






蠻貊
(ばんぱく)
南方の蛮人と
北方の蛮人







深邃
(しんすい)
土地の趣など
の奥深いこと
 


『大塩中斎空虚の哲理』目次/その37

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