Я[大塩の乱 資料館]Я
2012.9.29

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「大塩の乱関係論文集」目次


『大塩中斎空虚の哲理』

その37

高田集蔵

立正屋書房 1925

◇禁転載◇

三、宗教的修練
 (其四)(6)
管理人註
   

 以上述ぶるところで一応空虚の概説を終るのでありますが、空虚が自 然界と心霊界とを問はず、一切活動の元機たることは申すまでもなく、 一切の宗教と学術と、私共日常の生活と修養とのすべてが、この空虚を 中心として展開されて居ることは、後日の詳説を俟つていよ/\明かに されて来ることを信じます。たゞこの一心の空虚が、宇宙に蔵れある一 切の善きものを招致し顕現するのであります。否未だ現はれず、及び既 に現はれたる世界の大小善悪無数のもの、悉く有形無形の空虚を趁うて 走つてゐるのであります。それで中斎学に於ては単に道徳、政治の上に 空虚の真理が適用されて居るのを見ますが、他の健康、事業等の実際問 題も亦同一、一心の空虚によつて解決することが出来るのであります。 たとへば人体の健康と事業の繁栄と、共に神より来るの祝福なりとし、 一心の謙虚は能くこれらの祝福を招き得べしと教へるニユーソートの如 きはその一例であります。ニユーソートの解説もいつか時機を得て試み たいと存じますが、今は次の空虚万能図を掲げて略中斎学との関係を明 かにするに止めて置きませう。  【空虚万能図 略】















(おし)う








ニユーソート
(New Thought)
米国で始まっ
た宗教運動の
ひとつ


『大塩中斎空虚の哲理』目次/その36/その38

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