■ コーチングはフィードバックで
コーチングの「3つの哲学」はやっぱりおかしい!私には、いずれの内容も誇大広告に思えます。正しくは下記のように書き換えるべきでしょう。
@人は皆、無限の可能性を持っている。
→ 驚くべき可能性を持っている。
Aその人が必要とする答えは、すべてその人の中にある。
→ その人が判断できる。ただし、その人の中にあるとは限らない。
Bその答えを見つけるためにはパートナーが必要である。
→ パートナーがいた方が早く確実に見つけることができる。
ここではAを取り上げます。その人が必要とする答えが、その人の中にあるのであれば、今後学習といったことが不要、ということになります。その人が必要とする答えはその人の中にあるとは限らない。ただし答えは、必ずその人が自分にとって必要かどうか、正しいかどうか、判断できるのだと思います。
コーチング初心者は「コーチは質問する人、クライアントは答える人」と短絡しがちです。しかし、私は下記2つを強く訴えたいのです。
*単に質問するコーチングでは正しい答えが導けない場合が多い。
*答えを探す作業はクライアント・コーチの共同作業であるべきだ。
私個人は 1)フィードバック 2)ティーチング を駆使します。
1)フィードバックの使い方
@まず傾聴します(出尽くすまで充分に時間をかける)
Aクライアントの話した内容をサマリーする → クローズド・クエスチョンで確認する、を繰り返します
「・・・・・・は・・・・・・ということですね?」
*コーチはクライアントの問題が確認できます。
*クライアントは自分の問題を客観視できます。
クローズド・クエスチョンを使うのがコツです。一種のディベート技法です。
Bオープン・クエスチョンでフィードバックをぶつけてみます(必要に応じて複数回)
「私は・・・・・・のように感じるのですが、どう思われますか」
(「その通り」と答えて来たら、次のオープン・クエスチョンでつなぐ)
「私は・・・・・・」と、通常長い回答が返ってきます。
A〜Bを繰り返します。
ABをコーチの意図で組み立てるため、スピード感と戦略のあるコーチングが実現しやすいのです。その人が必要とする答えがその人にない場合に特に有効です。下記ポイントも大切です。
*単に質問するだけでは、その人の思い込みの是正が難しい。
*答えの出てこないクライアントに対しては、ABの組み合わせで答えを掘り起こせる。
2)ティーチングを組み合わせる
ティーチングはワンポイント程度が適当だと思います。
結論:
セルフ・コーチングできるクライアントは質問や傾聴だけでもOKです。だがこんな人は少数です。セルフ・コーチングできないクライアントはフィード・バック主体で、時にはティーチングも混ぜるのがよいと思います。
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