Я[大塩の乱 資料館]Я
2005.2.1

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「大塩の乱関係論文集」目次


『大 塩 平 八 郎 』 その17

幸田成友著(1873〜1954)

東亜堂書房 1910

◇禁転載◇



 第一章 与力
  二 三大功績 上 (6)
 改 訂 版



其五  

第五は表面天満の傘屋で、内実は与力同心出役の際常に随従し             ジヤウドモ て彼是の用向を弁ずる所謂常供某が、高利の貸金を為すを懲ら さんが為、故意に百両の金子を借り、封のまゝ差置き、期限を 過ぎて督促火の如きに当り、封金に利息を添へて返し、刀を抽 いてさアこの金子と其方の首と交換する、お上の威を仮りて高 利を貪ること不埒至極と脅し、其罪を謝せしめたといふこと、

その七  第七は表面天満の傘屋で、内実は与力同心出役の際常に随従 して彼是の用向を弁ずる所謂常供某が、金貸をして高利を貪る と間き、故意に百両の金子を借り、封のまゝ差置き、期限を過 ぎて督促火の如き時に当り、封金に利息を添へて投出すと同時 に一刀の鞘を払ひ、さアこの金子とその方の首と引換へだ、お 上の威を仮りて高利を貪ること不埒至極と詈つたので、某は叩 頭百拝罪を謝したといふ。


「大塩平八郎」目次/ その16/その18

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