Я[大塩の乱 資料館]Я
2012.3.18

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「大塩の乱関係論文集」目次


「大塩平八郎伝」

その5

西村富次郎(獲麟野史) 弘文館 1897

『日本偉人伝』所収

◇禁転載◇

   管理人註
   

平八郎の此陰謀計画や、二月始めより之を企画せらる、此時実に洗心洞 学堂は、一の参謀本部として使用せられ、終に一大陣営と為る、当初平 八郎の謀る所は、将に四月十七日、東照宮の祭日を以て之を発せんとす るにあり、是れ他なし、当日は城代土井大炊頭利位、東町奉行跡部山城 守良弼、西町奉行堀伊賀守利堅が建国寺に参詣するの時を俟て、其不意 を襲ひ、俗吏の巨魁を挙げて、一時に鏖殺せんとするものにして、巧み 得て妙なり、然れども大衆を指揮するの企画陰謀、此の如きの早きに定 む、其発覚せざらんを望むも、豈に其れ得べけんや、其間自然事の露洩 すべきは蓋し免るべからざるの理数なり、

   


「大塩平八郎伝」目次/その4/その6

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