Я[大塩の乱 資料館]Я
2002.5.25

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大塩の乱関係論文集目次


「大塩格之助の実家 西田家と本照寺」

その2

大野 正義

『まんだ33号』1988.3 より


禁転載

本照寺過去帳

 西田家無縁塔の考証に本照寺の各種過去帳は不可欠である。まず標題『一番過去帳』はタテ三六センチ、ヨコ二三センチ、紙表紙の日別の過去帳で析本。巻未に「慶安五壬辰八月吉日」「摂州大坂光要山本照寺四祖、日圭」とあり、さらに「安政七庚申春修覆之、二十三世日顕代」とある。この過去帳には田坂家の情報の みで西田家の記載は見られない。

 次に標題『二番過去帳』はタテ三五・五センチ、ヨコ二四・六センチ、日別の過去帳で表紙は紙製。巻末には『一番過去帳』と同じく「安政七庚申春修覆之、二十三世日顕」とある。西田家 関係の記載は次の通り。

 三冊目は布表紙で標題が『上』とある日別折本式過去帳で、タテ三一・五センチ、ヨコ一四センチ。朔日から十五日迄の過去帳で、巻末には開基日沾上人以来廿三世日顕上人迄の略歴記載があリ「営住今村日静」「明治十一年三月」とある。西田家関係は次の通り。

 四冊目、標題に『下』とある布表紙の折本は同寸で『上』の続きであり十六日から晦日迄となっている。西田家関係分は次の通り

以上は日別の過去帳だから日付毎に年代が古くから新しい分まで様々である。

 五冊目は『新霊記』と題するものでタテニニセンチ、ヨコ十五センチ、本来は上下二冊の冊子本だが一冊本に製本してある。表紙に

とあり裏表紙には

とある。寺によれば新寂帳とも称し年代傾に死亡者を記帳していく。日遵上人の死亡日は天保元年十二月二十五日。日別遇去帳相互間でも重複情報となっているのに加えてこの『新霊記』の内容は日別過去帳へ転記する以前の元帳的なものだから、全く情報が重複してしまうが貴重な史料のこと とてお許し願いたい。


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