Я[大塩の乱 資料館]Я
2018.4.7

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「大塩の乱関係論文集」目次


『飢饉資料』(抄) その105

司法省刑事局編・刊 1932

◇禁転載◇

第四章 飢饉の私的対策
 第一 代用食
   〈三〉粮食調理法(備荒録 一一一頁以下)
     一 甘藷外五十六項(1)

管理人註
  

     甘 藷 一 藷茶粥 藷を凡四分許りに切り、釜に挽茶を煮立て、食塩を適宜加へたるも  のに入れ、煮熟せるころ冷飯又は麦飯等を入れ、煮て食ふべし、寒中等は朝夕  の食料には尤も妙也、此物は滋養分に富み、甘味ある食物にして大に徳用なり  とす、 二 藷スープ 藷を小口より薄く切り、水一升に大芋なれば一本、小なれば二本  位の割に食塩少し許り加へ、凡三十分許煮立て、之を木綿切れにてこし、素麺  の小量又は大麦などを少し加へて皿に盛り、匙等にて食ふべし、 三 藷パン の粉六、小麦粉四の割合に混ぜる者に、食塩少し許りと牛乳小量  を入れ、炭酸アンモニア液を加へ、能く煉り団子としなし、パン焼釜に入れ焼  くべし、黄色の付きたる美麗なるパンとなる、 四 藷饂飩 芋の粉一升に小麦粉五合を混和し、食塩少し許り加へ、水にて能く  煉り、板の上に棒を以て延し、尋常饂飩打の場合の如くして造り、之を蒸籠に  て蒸し仕上るなり、   食用法は掛け汁、又は薄葛仕立にて食ふも大によし、 五 藷がんもどき 藷の粉に人参、椎茸、又は本耳、芹、胡麻、肉類等を細く切  りたるものを混和して、よく煉り団子となし、大さ凡二寸径許の平丸形に作り、  小麦粉を衣となし、油にて揚げ、大根おろし等にて食ふべし〈岩手県編纂 救  荒の栞〉

   


『飢饉資料』(抄)目次/その104/その106

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