その５
村上義光・島野三千穂
『大阪城天守閣紀要 第１５号』1987.3 より転載
親類書扣
戸田大炊頭殿御参府前ニ付御改
本国 尾張 父久松権兵衛死
生国 摂津 久松直之助
卯年弐拾
| 親類書 | |
| 父方 | |
九代祖久松民部太輔ト申者、松平隠岐守先祖久松佐渡守二男ニ而御座候ニ付、分知ニ而罷在候、高祖父久松権兵衛義ハ民部大輔戸 四代目久松佐太夫と申者悴二男ニ而御座候、嫡流家筋ハ当時松平隠岐守家ニ格宜鋪相勤罷在候、右権兵衛義者公儀御奉公相望、御手鷹師久松彦左衛門と申者伯父ニ而御座候ニ付此者方ニ罷在候内、慶安元子年保科弾正忠殿大坂御定番被 仰付候節新規ニ被召出、与力弐拾騎之内江相済罷登御番相勤、病気ニ付願上、延宝五已年隠居仕、宝永元申年病死仕候、曽祖久松伴内義家督相続仕御番相勤、病気ニ付願上、正徳三巳年十二月隠居仕候、亨保二酉年病死仕候、祖父久松彦左衛門義家督相続仕候問相勤候処、元文五申年病死仕候、先祖之義ハ万治四丑年正月保科弾正忠殿へ差上候帳面之通ニ御座候、 | |
| 一 祖父 | 久松彦左衛門 |
| 一 祖母、 | 岡部内膳正殿家来 舟木彦兵衛死娘 私手前ニ罷在候 |
| 父久松権兵衛義享保十九寅年祖父久松彦左衛門養子ニ罷成三元文五申年彦左衛門病死仕、跡目被 仰付候間相勤候処、宝暦四戌年十月病死仕候。 | |
| 一 父 | 久松権兵衛死 |
| 一 母 | 死 摂州天満宮神主 滋岡中務少輔 娘 私手前ニ罷在候 |
| 一 弟 | 久松新三郎 私手前罷在候 |
| 母方 | |
| 一 祖父 | 滋岡中務少輔死 |
| 父実方 | |
| 祖父吉田九郎左衛門義、岡部内膳正殿家来曽祖父吉田九郎左衛門智聟養子に相成、家督相続仕御勤候処、病身ニ付隠居仕悴手前ニ罷在候 | |
| 一 祖父 | 前名九郎左衛門 吉田一道 |
| 一 祖母 | 吉田九郎左衛門死娘 |
| 一 伯父 | 父吉田一道 岡部内膳正殿家来 吉田九郎左衛門 |
| 一 伯母 | 父右同人 右同断 山梨与惣左衛門後家 孫山梨三次手前ニ罷在候 |
| 一 従父兄弟 | 父吉田九郎左衛門 右同断 吉田増男 |
| 一 同 | 養父山寺魯哉 実父吉田九郎左衛門 当組与力 山寺五郎吉 |
| 一 従父兄弟女、 | 岡部内膳正殿家来 安井九左衛門妻。 |
右之外忌掛之親類縁者無御座候、以上、
宝暦九巳年閏七月 久松兵（カ）助