◇禁転載◇
改行を適宜加えています。
一、挙兵の決心と準備 (1) |
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大 塩 平 八 郎 と 高 井 実 徳 |
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平 八 郎 の 辞 職 と 頼 山 陽 | 壮強の年衆望翕属の時に当り、決然として権勢を去りしかば、聞く者驚愕せざるは莫かりしかど、平八郎の知己を以て許せる山陽は「子起固より当に然るべし、然るに非ずんば以て子起と為すに足らず、吾嘗て其精明を過用して鋭進折れ易きを戒む、子起深く之を納る」といひ、平八郎も亦自ら「其働成就の後、其功ニ依而褒美官職知行抔貰候と、自分一家之栄を相喜相慶し、実心其主家天下之事を不思勝成ルものニ御座候、是義何レも只今に始候事ニ者無之、古より之流弊ニ候、僕其義を嘆息いたし候付、先年より追々其私情を去ル工夫ニ力を尽し、下賎ながら心付候事者、身并家をも不顧、寸心一杯に尽し、誠ニ危事共相犯し候、爾来或人ニ被悪、或人に被妬被誹、或頭の耳ニ逆候事共諌諍いたし候義、中ニ者貴兄も御存有之候通にて」云々と記せり。
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東 組 与 力 同 心 の 不 平 | 東町奉行職は高井実徳以後、曾根次孝
○日向守、天保元年十一月任命
・戸塚忠栄・大久保忠実相次いで之に任ぜしが、皆在職満二年を出でずして転任せり。
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