石原干城（出版）兎屋誠（発兌） 1885
◇禁転載◇
適宜、読点を入れ、改行しています。
| ○泉州岸和田よりの書状 |
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二月十九日朝五ツ時より、大坂与力大塩平八郎一揆を打企、乱妨に及、天満与力居宅へ火を掛、夫より大筒にて、一番に鴻池善右衛門宅を焼払、夫より段々金持の者共を焼立、大筒一挺に百人許り、何れも抜身にて、火を消候者を見出次第切捨候故、右の内に火所々へ蔓延、大騒動に相成候に付、御城代樣よりも、町奉行よりも、御人数差出され候様にとの御達に付、一番手廿日卯の刻出陣、二番手昼九ツ時罷越候、凡そ上下六百人許り出申候、且又一番手にハ、尼ケ崎樣と一手にて、大手の方相固、二番手ハ、天王寺、茶臼山相固候様との御差図にて、相固め候由、昨廿一日、一番手ハ大坂蔵屋敷迄引取候様御差図に付、皆々引取申候、今日一番手繰込人数引取様との由に御座候、未大塩父子ハ、御手に入不申候由に御座候、委細跡より可申上候、先承はり候條、如斯御座候、以上
二月廿二日