矢野太郎編『国史叢書 浮世の有様 3』 国史研究会 1917 所収
| 例 言 |
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一、本編には浮世の有様第五冊(後)・第六冊を採収す。
一、本書に載する所は、天保七年より天保八年に至る雑録にして、就中天保七年の飢饉の事、同年の甲州一揆の事、同八年大塩一揆始末、同年の肥後国小児徒党の事、摂州能勢一揆の事、同八年の将軍家斉の御代替の儀式及び家慶将軍宣下の儀式等の記事は最も詳密にしてして異彩あり、絶好の史料たるを疑はず。
一、一般の読過に便ならしむるため、語尾を補ひ、文字を略一定し、普通耳慣れざる語或は難語には頭注を施し、又文中童蒙を苦しむる文字に振仮名を施せる等既刊の諸書に同じ。