の つゝ
一二八 地は水を載せ、水は天に包まる。天は即ち太
の
虚なり。故に心至大なれば、載せざるなし。奈何ぞ
● まど
慾以て之を小にする。是れ惑へるの甚しきものなり。
地載 於水 、水包 於天 、天即太虚也、故心至大、
無 不 載焉、奈何慾以小 之、是惑之甚者也、
●せい
一二九 仁なるものは、即ち太虚の生。義なるものは、
●せい ●つう
即ち太虚の成。礼なるものは、即ち太虚の通。智な
●めい
るものは、即ち太虚の明。信なるものは、即ち太虚
●いつ
の一。これ皆太虚の徳の用なり。而て人皆之を備ふ。
こんこく
学ばざれば則ち昏黒にして長夜の如し、生れざると
したが
異なるなし。是の故に学んで其の徳に率ひ以て之を
せいじん
行へば、始めて之を生人と謂ふなり。
仁也者、即太虚之生、義也者、即太虚之成、礼也
者、即太虚之通、智也者、即太虚之明、信也者、
即太虚之一、是皆太虚之徳之用也、両人皆備 之、
不 学則昏黒如 長夜 、与 不 生無 異矣、是故学
而率 其徳 以行 之、始謂 之生人 也、
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●慾あれば心虚
な失ひて小とな
るの意。
●生。物を生ず
る。
●成。物を成す。
●通。者を通じ、
其の処を得しむ。
●明。聡明。
●一。一定して
紊れぬこと。
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