山田準『洗心洞箚記』(本文)102 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.12.6

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『洗心洞箚記』 (本文)

その102

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

               つゝ 一二八 地は水を載せ、水は天に包まる。天は即ち太                 虚なり。故に心至大なれば、載せざるなし。奈何ぞ              まど  慾以て之を小にする。是れ惑へるの甚しきものなり。   地載於水、水包於天、天即太虚也、故心至大、   無載焉、奈何慾以小之、是惑之甚者也、                 せい 一二九 仁なるものは、即ち太虚の生。義なるものは、       せい            つう  即ち太虚の成。礼なるものは、即ち太虚の通。智な            めい  るものは、即ち太虚の明。信なるものは、即ち太虚   いつ  の一。これ皆太虚の徳の用なり。而て人皆之を備ふ。         こんこく  学ばざれば則ち昏黒にして長夜の如し、生れざると                   したが  異なるなし。是の故に学んで其の徳に率ひ以て之を           せいじん  行へば、始めて之を生人と謂ふなり。   仁也者、即太虚之生、義也者、即太虚之成、礼也   者、即太虚之通、智也者、即太虚之明、信也者、   即太虚之一、是皆太虚之徳之用也、両人皆備之、   不学則昏黒如長夜、与生無異矣、是故学   而率其徳以行之、始謂之生人也、






慾あれば心虚
な失ひて小とな
るの意。








生。物を生ず
る。

成。物を成す。


通。者を通じ、
其の処を得しむ。

明。聡明。

一。一定して
紊れぬこと。


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