●ぎしん がい ●び
一三二 魏晉の人物、概して靡文を以て之を目すべか
●りくしかう えんれんしゆ
らず。陸士衡が演連珠に曰く、「煙は火より出づる
●
も、火の和にあらず。情は性より生ずるも、性の適
さう び じう
にあらず。故に火壮なれば則ち煙微なり、性充すれ
やく
ば情約なり」と。之を宋元の大儒の語に混ずるも、
べん
殆んど弁ずべからざるものは、他なし、性情の説に
か
於て、易ふべからざる故なり。
貌晉之人物、不可概以靡文目之、陸士衡演連
珠曰、「煙出於火、非火之和、情生於性、
非性之適、故火壮則煙微、性充則情約」、混之
宋元大儒之語、殆不可弁者、無他、於性情之
説不可易故也、
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●魏晉。後漢の
次の代。
●靡文。靡麗浮
華の文。
●陸士衡。晉の
名文家陸機、其
の作演連珠は、
文選に出づ。
●情は性より云
々。性が調適す
れば性は静まり、
又た性が充実す
れば情が引締ま
る。
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