せん ●けん つく
一四〇 吾が心の理は、宣王牽牛の章に於て尽す。吾
● つまび
が体の気は、公孫丑養気の章に於て審らかなり。気
ちか
を養ふを知つて理を明らかにせざれば、則ち勇に庶
し。而て道を体するは誠に難し。理を明らかにする
きよ
を知つて而て気を養はざれば、則ち怯に庶し。而て
ふ かた
道を践むこと実に艱し。故に聖学の極は、理気をし
て合一せしむるに在り。理気をして合一せしむるは、
致知格物に在り。
吾心之理、於 宣王牽牛章 尽矣、吾体之気、於 公
孫丑養気章 審矣、知 養 気而不 明 理、則庶 乎勇 、
而体 道誠難矣、知 明 理而不 養 気、則庶 乎怯 、
而践 道実艱矣、故聖学之極、在 使 理気合一 也、
使 理気合一 、在 致知格物 矣、
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●牽牛章。孟子
梁恵王上篇に出
づ、宣王が、牛
の罪なくして死
地に就くを傷め
るは、仁心にし
て理なり。
●養気章。孟子
公孫丑上篇浩然
之気の章。
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