●はつらつ
一四五 雨余池満つ、一魚溌剌として、誤つて身を地
てんてんはんそく あり せ きつぱん
に投じ、展転反側し、蟻既に攻む。予喫飯し了り、
びんじ か
偶々池辺を歩み、其の状を看、憫爾として蟻を駆り、
これ ●ぎよ\/やう\/
手づから諸を池に帰らしむ、圉圉洋洋として以て沈
き
没せり。喟然として嘆ずること之を久しうす。因て
●めいすう
遂に謂はゆる命数の命を心悟す。
雨余池満、一魚溌刺、誤投身于地、展転反側、
蟻既攻焉、予喫飯了、偶歩池辺、看其状、憫
爾駆蟻、手帰諸池、圉圉洋洋以沈没、喟然嘆
久之、因遂心悟所謂命数之命矣、
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●溌剌。勢よく、
はねる。
●圉々。体の伸
びぬ姿、洋々は
元気よき貌。
●命数の命。正
命に対して、吉
凶禍福の命を請
ふ。
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