山田準『洗心洞箚記』(本文)118 Я[大塩の乱 資料館]Я
2010.1.25

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『洗心洞箚記』 (本文)

その118

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

               一四六 子弟、文文山正気の歌に謂はゆる、鬼神壮烈               しん  に泣くの義を問ふ。曰く、人真に君に忠するの心あ       がう            すゐし   へう  り、而て一毫人欲の私無き者は、孔明の出師の表を       いんきう   すなは  読めば必ず飲泣す。便ちこれ良知の感動なり。良知      きしん                 なんぢ  は即ち鬼神なり、何ぞ別に鬼神あらんや。鳴呼、爾                   ちとく  等亦た忠なり、則ち必ず鬼神の泣を知得せん。   子弟問文文山正気歌所謂鬼神泣壮烈、曰、   人真有君之心、而無一毫人欲之私者、読   孔明出師表必飲泣矣、便是良知之感動也、良知即   鬼神、何別有鬼神乎哉、鳴呼、爾等亦忠矣、則   必知得鬼神之泣



文文山。宋末
の忠臣文天祥、
文山と号す、元
に囚はれ正気歌
を作る。

孔明。三国の
時蜀漢の賢臣、
姓は諸葛、出師
表を上つて魏を
征す。


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