山田準『洗心洞箚記』(本文)130 Я[大塩の乱 資料館]Я
2010.3.18

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『洗心洞箚記』 (本文)

その130

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

    たうせき    ぐうげん 一五九 盗跖篇は、固と寓言なりと雖も、其の孔子に    かんろん  対し敢論せるの言言は、是れ皆古今常人言はざるの          せき  深情にして、而て跖特に之に代つて言へる者と為す                  あま  のみ。而て世の教を聖賢に受くるを甘んぜざる者は、               もうさう       全く此にあり。昔より伝ふ、蒙荘能く人情を道ふと。  誠に虚言にあらざるなり。   盗跖篇、雖固寓言、其対孔子敢論之言言、是   皆古今常人不言之深情、而為跖特代之言者耳、   而世之不教於聖賢者、全在此矣、自昔   伝蒙荘能道人情、誠非虚言也、



盗跖篇。荘子
雑篇の中に盗跖
篇あり。

寓言。或る意
味を寓せた作り
話。寓話に同じ。

敢論。勇敢に
論する。

蒙荘。荘子は
蒙県の人。故に
云ふ。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その129/その131

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