●ちんびこう ●りさい
一六七 陳眉公曰く、「太虚を以て体と為し、利済を
こ
以て用と為す、斯の人や天か」と。誠なるかな是の
●くわんしやう
言や、故に利済太虚に出でずんば、則ち管商の政な
り。太虚にして利済無くば、則ち仏老の道なり。も
へん
し一に偏せば、則ち大学の明徳親民の学にあらず。
●めいたいてきよう ぜんび つ
故に吾人は宜しく眼を明体適用の全美に著くべきの
み。
陳眉公曰、「以 太虚 為 体、以 利済 為 用、斯
人也天乎、」誠哉是言也、故利済不 出 乎太虚 、
則管商之政也、太虚而無 利済 、則仏老之道也、
如偏 於一 則非 大学明徳親民之学 矣、故吾人宜
著 眼於明体適用之全美 也已矣、
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●陳眉公。明の
中世の儒、名は
継儒、眉公と号
す、詩文に長ず、
二十九歳儒衣冠
を焚き崑山の陽
に隠居す。
●利済。民を利
し世を済ふ。
●管商。管仲は
斉桓公を、商鞅
は秦孝公を輔け、
法を設け国を富
ますの覇業を成
す。
●明体適用。体
は本体、用は作
用。
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