山田準『洗心洞箚記』(本文)14 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.1.31

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『洗心洞箚記』 (本文)

その14

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

   こゝろ             二〇 心太虚に帰せずんば、則ち必ず物あり、物あり                 こく きやうせい   て動かずと謂ふ者は、便ち是れ告子強制の道にし                      て、孟子の云ふ所にあらざるなり。孟子の動かざ                       ねつ   るは、即ち太虚なるを以てなり。火に入つて熱せ           ぬ               く く   ず、水に入つて濡れず、何ぞ況んや区区の富貴貧        しか   賤にして、而も動かすに足らんや。    心不乎太虚則必有物、有物而謂動者、    便是告子強制之道、而非孟子之所早云也、孟    子之不動、以即太虚也、入火不熱、入水    不濡、何況区区富貴貧賤而足之乎、



物あり。物欲
など。

孟子公孫丑上
篇に出づ、不動
心につき告子は
強ひて心を抑制
して動かさず。

孟子は義を集
め行ふ結果自然
に心動かず。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その13/その15

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