●くわんしよりんし ●
二三 程子曰く、関雎麟趾の意ありて、然る後周官の
制度を行ふべしと。此れ特に善く周官を読まざる
あやま
者の世を愆るを恐るるを知つて、而て未だ其の制
度の君徳を修むるを以て本と為すを明かにせざる
●
に似たり。而て其の説を後世に推せば、則ち猶河
ま
清を俟つがごとく然り。故に吾れを以て之を諭ず
れば、必ず周官の制度に本づいて以て法を立て君
みちび けだ
を導かざれば、則ち関雎麟趾の徳葢し成り難し。
程子曰、有関雎麟趾之意、然後可行周官之
制度、此特知恐不義読周官者之愆世、而
似未明其制度之以修君徳為本也、而推其
説于後世、則猶俟河清然、故以吾諭之、不
必本周官之制度、以立法導君、則関雎麟趾
之徳、葢難成矣、
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●関雎麟趾。詩
経の周南に関雎
の篇、召南に麟
趾の篇あり、王
后の徳修まりて
家庭の美しきを
歌ふ。
●周官。周礼な
り、周の官制に
して周公の制定
といふ、此の語
は近思録に見ゆ。
●河清。黄河は
百年に一度清む。 |