● ●なんじ まな
一二 子・伯魚に謂うて曰く、「女周南・召南を為
まな
びたるか。人にして周南・召南を為ばずんば、其
●しやう めん
れ猶正しく牆に面して立つごときか」と。是れ其
の意註釈の及ぶべき所にあらず。故に朱註の修身
斉家の説を三復するも、其の要を得る能はざるな
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り。而て父の子を教ゆるに此れを以てす、聖人の
外、未だ嘗て聞かざるなり。
子謂伯魚曰、「女為周南召南矣乎、人而不
為周南召南、其猶正面牆而立也歟」是其
意非註釈之所可及、故三復朱註修身斉家之
説、不能得其要也、而父之教子以此、
聖人之外、未嘗聞也、
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●孔子が其の子
の鯉、字は伯魚
に謂ふ。
●論語、陽貨篇
に出づ、周南召
南は詩経国風首
篇の名。
●正牆面。まと
も牆に面をむけ
て立つ、何物も
見えぬ。
●聖人、孔子。
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