すうひ
二五 利害生死の境に臨み、真に趨避の心を起さざ
●
れは、則ち未だ五十に至らずして、乃ち天命を知
るなり。而て其の心を動かして以て趨避する者は、
●
則ち百歳の老人と雖も、実に夢生するのみ。此等
●
は命をこれ知ると知らざると、固より論ずる無し。
是の故に人は以て早く天命を知らざるべからざる
なり。
臨 利害生死之境 、真不 起 趨避之心 、則未
至 五十 乃知 天命 也、而動 其心 以趨避者、
則雖 百歳老人 、実夢生焉耳、比等命之知不
知、固無 論矣、是故人不 可 以不 早知 天命
也、
|
●天命。論語為
政篇に、孔子五
十にして天命を
知るとあり。天
道の流行して人
物に賦与せられ
たるもの。
●夢生。人生の
真意義に目覚め
て居らぬ者。
●論ずる云々。
命を知ると知ら
ぬは、問題にな
らぬ者。
|