●ぜん よろこ ちから
二七 冉子の道を説ぶ者は、良知なり。力足らざる
●きしふ わづら
者は、気習心を累はすなり。故に其の良知を致す
かぎ
能はざるなり。然れども画つて進まざれば、則ち
心安んぜざるなり。其の安んぜざる所以のものは
くわく ぜん くわんせい
良知なり。夫子画の一言を以て、冉子を喚醒す、
●してん
亦た只だ其の良知を指点するのみ。
冉子之説 道者、良知也、力不 足者、気習累
心也、故不 能 致 其良知 也、然画而不 進、
則心不 安也、其所 以不 安者、良知也、夫子
以 画一言 喚 醒冉子 、亦只指 点其良知 耳、
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●冉子云々。論
語雍也篇に、冉
求が子の道を説
べども、力足ら
ずといへるに対
し、孔子は汝は
力足らざるに非
ず画れるなりと
誡めたるを云ふ。
●気習。気質の
習性。
●指点。指示す。
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