●たんだいめつめい こみち う
二八 澹台滅明行くに径に由らず、迂と雖も心安し。
したが
心安きは即ち良知に率ふなり。もし行いて径に由
●しやう
れば、則ち捷と雖も心安んぜず。心安んぜずば、
即ち良知を欺くなり。公事には則ち其の室に至る。
公事に非ざれば則ち其の室に至らず。良知の是非
分別此の如し。子游斯の人を取る、亦た其の善を
好むの良知を致せるなり。
澹台滅明、行不 由 径、雖 迂心安、心安即率
良知 也、如行由 径、則雖 捷心不 安、心不
安即欺 良知 也、公事則至 於其室 、非 公事
則不 至 於其室 、良知之是非分別如 此、子游
取 斯人 、亦致 其好 善之良知 也、
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●澹台滅明云々。
論語雍也篇に、
子游が其の採用
した澹台滅明の
人物を評して、
行くに径に由ら
ず、公事にあら
ざれば自分の室
に至らずといへ
り。
●捷。敏捷。
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