ふくわい か ●
二六 血気は死に随うて腐壊散滅す。夫の浩気の如き
は、死に随つて腐壊散滅せず。聖賢俊傑の道徳功
かく へ
烈、宇宙に赫然として、年を経て益々光輝あり。
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此れ何物ぞ、即ち是れ浩然の気なり、凡庸に於て
● ●ふんぴ
は決してこれなし。血肉漢憤 せざるべからざる
●じんぜん ゆ
なり。荏苒歳とともに逝き、虫犠草木の朽腐に遠
ほと まれ
からざるは幾んど希なり。大哀にあらざらんや、
きん ゆるかせ
大恨にあらざらんや。之を思へば勤の一字、豈忽
にすべけんや。
血気随 死而腐壊散滅、如 夫浩気 、不 随 死而
腐壊散滅 、聖賢俊傑之道徳功烈、赫 然乎宇宙 、
経 年益光輝焉、此何物、即是浩然之気也、於
凡庸 決無 之、血肉漢不 可 不 憤 也、荏苒与
歳倶逝、不 遠 虫蟻草木朽腐 畿希、非 大哀 耶、
非 大恨 耶、思 之、勤一字、豈容 忽乎哉、
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●浩気。浩然の
正気。
●凡庸。つまら
ぬ者。
●漢。壮夫。
●憤 。論語に
見ゆ。
●荏苒。ぐづぐ
づして月日を過
す。
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