い い
四一 太虚は世界を容れ、世界は太虚に容れらる。
●もの ● しやうがい
而て物は千変万化するも、未だ嘗て太虚を障礙す
● わづらひ
る能はず。則ち聖人の心量累無きこと、是に於て
か見るべし。
太虚容 世界 、世界容 於太虚 、而物千変万
化、未 嘗能 障 礙於太虚 、則聖人之心量無
点、於 是乎可 見矣、
●つう
四二 方寸の虚は、口耳の虚と本と通一なり。而て
さい
口耳の虚は即ち亦た太虚と通一にして際無し。四
●はうくわつ がんよう そくほ
海を包括し、宇宙を含容して、捉捕すべからざる
● の
ものなり。大を語れば天下能く載するなきの義、
ぶんげう ● ま ふ
甚だ分暁にして、手の舞ひ、足の踏むを覚えず。
方寸之虚、与 口耳之虚 本通一、而口耳之虚、
即亦与 太虚 通一、而無 際焉、包 括四海 、
含 容宇宙 、不 可 捉捕 者也、語 大天下莫
能載 焉之義甚分暁、不 覚 手舞足踏 、
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●物。世界の事
物。
●未だ云々。太
虚の邪魔になら
ぬ。
●聖人の心量云
々。聖人の心に
は何物もこだは
らぬ。
●通一。通じて
一となること。
●包括。つゝみ、
くゝる。
●道の大きい点
を言へば、天下
を載せきらぬと
の意、其の語中
庸に見ゆ。
●歓喜の義、其
の語、礼記の楽
記に出づ。
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