山田準『洗心洞箚記』(本文)197 Я[大塩の乱 資料館]Я
2010.9.12

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『洗心洞箚記』 (本文)

その197

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

下 巻訳者註

   げうかう      あ        さりふ      とうかう 五〇 暁行して忽ち雨に値ひ、而て蓑笠なく、頭項    しゆきやく いた     うるほ  より手脚に迄るまで尽く霑ふ。是の時心之が為め                うるほ  に動く、即ち方寸の虞も亦た復た霑へるなり。動          かざれば則ち太虚の霑はざると乃ち一般なり。此                    さと  れに因つて又た水に入つて濡れざるの理を悟る。   暁行忽値雨、而無簑笠、頭項迄手脚尽霑、   是時心為之動、即方寸之虚亦復霑也、不動則   与太虚之不霑乃一般、因此又悟水不濡   之理




心動。落胆し、
又た残念に思ふ
など、皆心動く
なり。

心は太虚なれ
ば、心霑はずば、
太虚霑はず。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その196/その198

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