●じゆんし あく あ ふ
五一 荀子の性悪説は、之を情に当つれば、則ち不
えき あ ●ふんがふ
易の論なり。而て之を性に当つれば、則ち 合せ
かれ
ざるなり。此れ他なし、他は只だ陰陽を看て、而
●
て未だ太極を見ざる故なり。
筍子性悪之説、当 之于情 、則不易之論、而当
之于性 、則不 合 也、此無 他、他只看 陰
陽 、而未 見 大極 故也、
●いんやう な
五二 陰陽上より做す者は、天下皆是れなり。而て
● な
太極上より做す者は、惟だ是れ聖賢のみ。而て常
くわんぱ
人と雖も、方寸の虚を看破すれば、則ち彼れを出
で、此れに入ること、葢し亦た難からざらんか。
従 陰陽上 做者、天下皆是也、而従 太極上 做
者、惟是聖賢而已、而雖 常人 看 破方寸之虚 、
則出 彼入 此、葢亦不 雑歟、
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●荀子。名は況、
周末の学者、其
の書荀子に、性
悪篇あり、孟子
に反対す。
● 合。ぴつた
り合ふこと、
は吻に同じ、ク
チビル。
●太極は本体、
即ち性に当る。
●陰陽云々。太
極の分れた陰陽、
即ち情の上より
事を行ふの意。
●太極云々。本
体即ち性、即ち
天理良知の上よ
り行ふは聖賢の
意。
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