山田準『洗心洞箚記』(本文)200 Я[大塩の乱 資料館]Я
2010.9.15

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『洗心洞箚記』 (本文)

その200

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

下 巻訳者註

   まなこ     はんくわん 五四 眼を閉ぢて之を反観すれば、則ち方寸の虚も                  はうくわん  亦た春夏秋冬のみ。眼を開いて之を放観すれば、  則ち天の太虚も亦た仁義礼智のみ。天人合一疑ひ  無し。   閉眼反観之、則方寸之虚亦春夏秋冬焉耳、   開眼放観之、則天之太虚亦仁義礼智焉耳、   天人合一無疑矣、      さまた 五五 雨に障げらるるを知らずして、而て人と約す           すなは    る所の処に到るは、便ち是れ命を知るなり。もし  先づ雨ふらんとするを卜して到らざれば、便ち是                       ぼく  れ命を知らざるなり。夫れ君子の命と云ふは、卜  ぜい  筮及び世俗云ふ所の命にはあらざるなり。道を礼  する者にして後能く之を知らん。   不乎雨、而到於与人所約処、便最   知命也、如先卜雨而不到焉、便是不   命也、夫君子之云命者、非卜筮及世俗所云   之命者也、礼道者而後能知之、


反親。我身に
かへして観る、
即ち内観。

●放観。眼を放
つて、隈なく観
る。












●障、邪魔され
る、苦しめられ
る。

●雨を心配して
約束を違へるは、
人の行ふべき正
しき命を知らぬ
なり。

●卜筮。うらな
ひ、亀に卜、蓍
に筮といふ。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その199/その201

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