山田準『洗心洞箚記』(本文)21 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.2.25

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『洗心洞箚記』 (本文)

その21

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

        こ  うら 三〇 仁を指して這の裏枝葉花実を具ふと曰はゞ、則                     しきよ   ち人必ず信ぜず。卵を指して這の裏羽冠嘴距を具   ふと曰はば、則ち人必ず信ぜず。而て又た大樹を                   とうてつ   のこ   指して是れ最初の仁精、其の本末に透徹して遺さ   ざる者なりと曰はば、人亦た疑ふ。老を指して、               ゆうがふ   是れ最初の卵精、其首尾に融洽して遺さざる者な                      りと曰はば、人亦た疑ふ。是を以て中人以下には      つ                さと   上を語ぐべからざるの旨を喩るべきなり。    指仁曰這裏具枝葉花実、則人必不信焉、指    卵曰這裏具羽冠嘴距、則人必不信焉、而又    指大樹是最初之仁精、透徹其本末而不    遺著也、人亦疑焉、指是最初之卵精、    融洽其首尾而不遺著也、人亦疑焉、以是    可中人以下不上之旨也、

仁。果実の核
 (サネ)。

●嘴距。「くちば
 し」と「けづめ」。

●仁精。種子。




●論語雍也篇に
 見ゆ


『洗心洞箚記』(本文)目次/その20/その22

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