●せう ● ぞうくわ
八八 邵子曰く、「天は一中に向つて造化を分ち、
●けいりん
人は心上より経綸を起す」と。一は即ち心なり、
心は即ち一なり。春夏秋冬を外にして、別に謂は
ゆる造化と云ふものあるにあらざるなり。仁義礼
けいりん
智を外にして、更に謂はゆる経綸と云ふものある
にあらざるなり。是れに由つて之を観れば、則ち
●しうしゆ
天と人と皆内より発出す、而て外より襲取し来つ
て後に出づるものにあらざるなり。学者是に於て
まさ
当に天人合一の道を知るべし。
邵子曰、「天向一中分造化、人従心上
起経綸、」一即心也、心即一也、非外春
夏秋冬、別有所謂造化者也、非外仁義
礼智、更有所謂経綸者也、由是観之、
則天与人皆自内発出焉、而非自外襲取来
而後出者也、学者於是当知天人合一之道
矣、
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●邵子。邵雍字
は堯夫、程子張
子と同時、其の
学は数を主とす、
皇極経世書等を
著はす、康節と
謚せらる。
●天は云々。詩
の二句なり。
●経綸。治世の
事業。
●聾取。孟子浩
然気の章に、浩
然の気は義を集
めて生ずるもの、
義もて聾うて取
るものに非ずと
あり。
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