山田準『洗心洞箚記』(本文)234 Я[大塩の乱 資料館]Я
2010.10.31

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『洗心洞箚記』 (本文)

その234

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

下 巻訳者註

   せう             ぞうくわ 八八 邵子曰く、「天は一中に向つて造化を分ち、        けいりん  人は心上より経綸を起す」と。一は即ち心なり、  心は即ち一なり。春夏秋冬を外にして、別に謂は  ゆる造化と云ふものあるにあらざるなり。仁義礼               けいりん  智を外にして、更に謂はゆる経綸と云ふものある  にあらざるなり。是れに由つて之を観れば、則ち                   しうしゆ  天と人と皆内より発出す、而て外より襲取し来つ  て後に出づるものにあらざるなり。学者是に於て  まさ  当に天人合一の道を知るべし。   邵子曰、「天向一中造化、人従心上   起経綸、」一即心也、心即一也、非春   夏秋冬、別有謂造化者也、非仁義   礼智、更有謂経綸者也、由是観之、   則天与人皆自内発出焉、而非外襲取来   而後出者也、学者於是当天人合一之道   矣、


邵子。邵雍字
は堯夫、程子張
子と同時、其の
学は数を主とす、
皇極経世書等を
著はす、康節と
謚せらる。

天は云々。詩
の二句なり。

経綸。治世の
事業。

聾取。孟子浩
然気の章に、浩
然の気は義を集
めて生ずるもの、
義もて聾うて取
るものに非ずと
あり。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その233/その235

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