山田準『洗心洞箚記』(本文)247 Я[大塩の乱 資料館]Я
2010.11.22

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『洗心洞箚記』 (本文)

その247

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

下 巻訳者註

    九九 小程子曰く、「学者は以て誠ならざるべから  ず、誠ならざれば以て善を為すなし、誠ならざれ              をさ  ば以て君子たるなし。学を修めて誠を以てせざれ       ざつ  ば則ち学は雑。事を為して誠を以てせざれば則ち   やぶ  事敗る。自から謀りて誠を以てせざれば則ち是れ                  くみ  心を欺いて自から其の志を棄つ。人と与して誠を                 うしな  以てせざれば、則ち是れ其の徳を喪うて、而て人   うらみ  ま   せうどういたん  の怨を増す。今小道異端も、亦た必ず誠にして後  に得。而るを況んや君子たらんと欲する者をや」  と。是れに由つて之を観れば、則ち学問の道は一  誠のみ。   小程子曰、「学者不以不誠、不誠無以   為善、不誠無以為君子、修学不誠則   学雑、為事不誠則事敗、自謀不誠、   則是欺心而自棄其志、与人不誠、則是   喪其徳、而増人之怨、今小道異端、亦必誠   而後得、而況欲君子者乎、」由是観之、   則学問之道、一誠而已矣、



小程子。程頤
のこと、程明道
に対して伊川を
云ふ。

雑。雑駁汎濫。


志。本心より
出る志。

与。くみし接
する。

小道異端。論
語子張篇に「子
夏曰く小道と雖、
必ず観る可きも
のあり」とあり、
朱註に農圃、医
卜の属をいふ、
為政篇に「異端
を攻(治)むる
は云々」とあり、
朱註に楊(朱)
墨()の如し
といふ。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その246/その248

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