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九九 小程子曰く、「学者は以て誠ならざるべから
ず、誠ならざれば以て善を為すなし、誠ならざれ
をさ
ば以て君子たるなし。学を修めて誠を以てせざれ
●ざつ
ば則ち学は雑。事を為して誠を以てせざれば則ち
やぶ
事敗る。自から謀りて誠を以てせざれば則ち是れ
● ●くみ
心を欺いて自から其の志を棄つ。人と与して誠を
うしな
以てせざれば、則ち是れ其の徳を喪うて、而て人
うらみ ま ●せうどういたん
の怨を増す。今小道異端も、亦た必ず誠にして後
に得。而るを況んや君子たらんと欲する者をや」
と。是れに由つて之を観れば、則ち学問の道は一
誠のみ。
小程子曰、「学者不可以不誠、不誠無以
為善、不誠無以為君子、修学不以誠則
学雑、為事不以誠則事敗、自謀不以誠、
則是欺心而自棄其志、与人不以誠、則是
喪其徳、而増人之怨、今小道異端、亦必誠
而後得、而況欲為君子者乎、」由是観之、
則学問之道、一誠而已矣、
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●小程子。程頤
のこと、程明道
に対して伊川を
云ふ。
●雑。雑駁汎濫。
●志。本心より
出る志。
●与。くみし接
する。
●小道異端。論
語子張篇に「子
夏曰く小道と雖、
必ず観る可きも
のあり」とあり、
朱註に農圃、医
卜の属をいふ、
為政篇に「異端
を攻(治)むる
は云々」とあり、
朱註に楊(朱)
墨()の如し
といふ。
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