かゝ ●
三五 拘はつて心身内に在りと謂ふ者は、十目十指の
さと
義すら一生之を了る能はず、悟つて身心内に在り
と識る者は、意欲機動の時、特に十目十指のみに
あらず、葢し以て天下の視指する所と為らん、何
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となれば、身外の虚は皆吾が心にして、而て万物
往来起伏の地なるを以ての故なればなり。
拘而謂心在身内者、十目十指之義、一生不
能了之、悟而識身在心内者、意欲機動時、
非特十目十指焉、葢以為天下之所視指、
何者、以身外之虚皆吾心、而万物往来起伏之
地故也、
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●大学に見ゆ、
不善を為せば十
目十指が之を指
定するは、心が
身外にあるを以
てなり。
●心は身外に在
つて、そこに万
事が起伏す。故
に天下が視指す。
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