●き
一〇九 張子曰く、「太虚に由つて天の名あり、気
くわ
化に由つて道の名あり、虚と気とを合せて性の名
あり、性と知覚とを合せて心の名あり」と。朱子
曰く、「本と只だ是れ一箇の太虚、漸く細分し得
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て密なるのみ」と。故に心性は理気のみ、虚霊不
まい そな
昧にして、衆理具はつて万事出づ、太虚と一般な
り。
張子曰、「由太虚有天之名、由気化有道
之名、合虚与気有性之名、合性与知覚
有心之名、朱子曰、「本只是一箇太虚、漸細
分得密爾、」故心性者、理気而已矣、虚霊不昧、
衆理具、万事出、与太虚一般、
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●気化。気の変
化。
●虚霊云々。こ
れ本と朱子王子
が大学の明徳を
説明する語、今
心性の上に言ふ、
心性は太虚と一
般なり。
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