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四〇 四時は万物を成すものなり。而て其の極に至れ
ば、則ち愚不肖は夏熱を恨み、冬寒を怨むこと、
仇讐より甚し。而て夏冬の神は固より無心、而て
肯て其の怨恨を顧みず、直道にして以て行ひ、而
て万物を成すなり、君子の小人に容れられざるこ
と、此に於て悟るべし。然り而て君子は只だ是れ
●ぎりやう
其の道を行ふのみ、亦た奚の伎倆かこれあらん。
四時成 万物 者也、而至 其極 則愚不肖恨 夏
熱 、怨 冬寒 、甚 於仇讐 、而夏冬神固無心、
而不 肯顧 其怨恨 、直道以行焉、而成 万物 也、
君子之不 容乎小人 於 此乎可 悟、然両君子只
是行 其道 而已矣、亦奚伎倆之有、
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