●いひつこ が
四一 心に意必固我あれば則ち虚にあらず。虚にあら
ずして、四書五経を見れば、則ち一も行ふべから
ざるものなり。心に意必固我なければ則ち虚に帰
す、虚に帰して見れば、則ち一も行ふべきものな
り。是の故に心は虚を貴ぶなり。
心有 意必固我 則非 虚、非 虚而見 四書五経 、
則一不 可 行焉者也、心無 意必固我 則帰 乎
虚 、帰 乎虚 而見、則一可 行焉者也、是故心
貴 虚也、
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四二 強ひて善を為す者は猶これあり、自然に善を為
す者は絶えてなし。而て自然に善を為す者にあら
むす
ざれば、真交を締び難し。事変を経て後吾が言の
●ふ
誣にあらざるを知らん。
強為 善者猶有 之、自然為 善者絶無、而非 自
然為 善者 、難 締 真交 矣、経 事変 而後知 吾
言之非 誣也、
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●意必固我。論
語子罕篇に「子、
四つを絶つ、意
なし、必なし、
固なし、我なし」
とあり、胸に執
着なきなり。
●勉めずして、
中心より為す。
●誣。しひて、
こじつける。
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