山田準『洗心洞箚記』(本文)31 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.5.19

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『洗心洞箚記』 (本文)

その31

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

            四三 陽明先生の良知を致すは、知つて行はざる者の                   為めに之を発するなり。是れ朱門末学の弊を救へ   るのみ。而て行はずして徒に良知を語る、則ち但                       だ其の学者之を責むるのみにあらず、塗の人と雖     てい   も、詆笑す宜し。    陽明先生之致良知、為知而不行者之也、    是救朱門末学之弊已矣、而不行而徒語良知、    則非但其学者責之、雖塗之人詆笑、宜矣、            これ 四四 火は石より出づ、諸を始めに慎まざれば、則ち                      これ  び   延焼して以て屋を焼く。才は心より出づ、諸を微                   うしな   に慎まざれば、則ち詐誕して終に徳を亡ふ。    火自石出、不諸始、則延焼以燎屋、才自    心出、不諸微、則詐誕終亡徳、



致。拡充到底
的に実行す。

朱門。朱熹の
門。

塗の人。道路
を通る人。
















詐誕。うそ、
ほら。


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