山田準『洗心洞箚記』(本文)37 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.5.25

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『洗心洞箚記』 (本文)

その37

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

      どうさ ●         ● 五〇 常人の動作云為は、只だ苟もするのみ。財に臨                      そし  みては苟も得、難に臨みては苟も免れ、苟もり、                        ばう  苟も笑ひ、一として苟もせざる莫し。而て常人に貌  君子の如く遅重なる者あり。其の細故小変に於ては、                          苟もせざる如しと雖も、利と害に臨んでは、必ず其    あら  態を露はす。是の故に君子は敬して以て其の病を除  く。其の病を除いて、然る後始めて苟もするの軽浮  を免れんか。   常人動作云為、只苟而已矣、臨財苟得、臨難苟   免、苟、苟笑、莫一不苟也、而常人有貌如   君子遅重者、其於細故小変也、雖苟焉、   臨利与害必露其態矣、是故君子敬以除其病、   除其病然後始免苟之軽浮一歟、



云為。云ふこ
と為すこと。

苟もする。深
き考へなく、か
りそめにする。


其態。苟もす
る醜態。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その36/その38

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