五七 心虚に帰するは、誠意慎独より入る。而て意識
●ふんち ●がう
なれば則ち忿 、恐懼、好楽、憂患する所有るなし。
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故に心虚に帰す、一も所あれば則ち虚にあらず。
心帰 乎虚 、自誠意慎独入焉、而意誠則無 有所
忿恐懼好楽憂患、故心帰乎虚、一有所、則非
虚、
五八 心太虚に帰せずして、而て良知を謂ふ者は、皆
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情識の知にして、而て真の良知にあらざるなり。真
の良知は他にあらず、太虚の霊のみ。道を知る者に
たれ さと
あらずんば、孰かよく之を悟らん。
不 心帰乎太虚、而謂良知者、皆情識之知、而
非真良知也、真良知者、非他、太虚之霊而已矣、
非知道者、孰能悟之、
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●忿。いかる。
●楽。ねがふ。
●一も所。前文
の所にかゝる。
●情識の知。感
情知識の知。
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