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七〇 孟子に「其の心を尽す者は、其の性を知るなり、
性を知れば則ち天を知る」と。天を知る者は、正に
ひと
これ心の虚即ち太虚たるを見得す。乃ち天と斉し。
学者此に至らば、亦た聖人なるかな。
孟子「尽其心者、知其性也、知性則知天矣、」
知天者、正是見得心之虚即為太虚、乃与天斉、
学者至此、亦聖人也夫、
● うす み
七一 日色薄くして月光明らかなるを瞻れば、則ち知
●しの ●ぼうしくら う
者は陰の陽を凌ぐを知る。眸子くして血気浮くを
見れば、則ち明君は邪の正に勝つを知る。天人本と
あざむ
これ通一にして、欺くべからざるものなり。
瞻日色薄而月光明、則知者知陰凌陽矣、見眸
子而血気浮、則明者知邪勝正矣、天人本是通
一、不可欺者也、
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●尽心上篇第一
章の語。
●日は陽、月は
陰。
●凌。攻めしの
ぐ。
●眸子。眼のひ
とみ、は昏し、
浮は、浮き立ち
落ちつかぬ。
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