山田準『洗心洞箚記』(本文)54 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.7.2

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『洗心洞箚記』 (本文)

その54

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

        七〇 孟子に「其の心を尽す者は、其の性を知るなり、  性を知れば則ち天を知る」と。天を知る者は、正に                      ひと  これ心の虚即ち太虚たるを見得す。乃ち天と斉し。  学者此に至らば、亦た聖人なるかな。   孟子「尽其心者、知其性也、知性則知天矣、」   知天者、正是見得心之虚即為太虚、乃与天斉、   学者至此、亦聖人也夫、      うす            七一 日色薄くして月光明らかなるを瞻れば、則ち知        しの     ぼうしくら       者は陰の陽を凌ぐを知る。眸子くして血気浮くを  見れば、則ち明君は邪の正に勝つを知る。天人本と          あざむ  これ通一にして、欺くべからざるものなり。   瞻日色薄而月光明、則知者知陰凌陽矣、見眸   子而血気浮、則明者知邪勝正矣、天人本是通   一、不欺者也、



尽心上篇第一
章の語。
















●日は陽、月は
陰。

●凌。攻めしの
ぐ。

●眸子。眼のひ
とみ、は昏し、
浮は、浮き立ち
落ちつかぬ。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その53/その55

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