山田準『洗心洞箚記』(本文)7 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.1.24

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『洗心洞箚記』 (本文)

その7

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

     かゝ                 へん 一〇 物に繋る者は、常にだも而かも動く、況んや変            に逢ふをや。地に安んずる者は、変に逢ふと雖も             この     動かず、況や常をや。是故に止る所に於て、以て   止るところを知らざるべからざるなり。    繋乎物者、常而動、況逢変乎、安乎地者、    雖変不動、況常乎、是故於止、不    以不止也、      やくなん      れいえんいつぱ 一一 人の厄難を救ふ時、吾が霊淵一波動くや否やを   けん        わづ   験せよ。一波纔かに動けば、則ち既に情慾の在る         あり、天体にあらざるなり。天体にあらずんば、          まさ   則ち救はざるの愈れりと為すにしかず。    救人厄難時、験吾霊淵一波動否、一波纔動、    則既有情慾在焉、非天体也、非天体、則    不救之為愈、


●物に係かり判
害を計較す。

●常。尋常普通。

●天地の変化に
安んずる。

●大学に見ゆ。









●霊淵。霊なる
心。

●一波。微小の
喩、慾心なり。

●天体は無我無
私。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その6/その8

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