● かゝ ● へん
一〇 物に繋る者は、常にだも而かも動く、況んや変
●
に逢ふをや。地に安んずる者は、変に逢ふと雖も
この ●
動かず、況や常をや。是故に止る所に於て、以て
止るところを知らざるべからざるなり。
繋乎物者、常而動、況逢変乎、安乎地者、
雖逢変不動、況常乎、是故於所止、不可
以不知止也、
やくなん ●れいえん●いつぱ
一一 人の厄難を救ふ時、吾が霊淵一波動くや否やを
けん わづ
験せよ。一波纔かに動けば、則ち既に情慾の在る
●
あり、天体にあらざるなり。天体にあらずんば、
まさ
則ち救はざるの愈れりと為すにしかず。
救人厄難時、験吾霊淵一波動否、一波纔動、
則既有情慾在焉、非天体也、非天体、則
不如不救之為愈、
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●物に係かり判
害を計較す。
●常。尋常普通。
●天地の変化に
安んずる。
●大学に見ゆ。
●霊淵。霊なる
心。
●一波。微小の
喩、慾心なり。
●天体は無我無
私。 |