● した
九〇 孟子曰く、仕へては則ち君を慕ひ、君に得られ
●ねつちゆう ひ ふ ●かんかく
ざれば則ち熱中すと。鳴呼斯の言や、鄙夫の肝膈を
かん
鑑するものなり。それ熱中は、君に忠なる如しと雖
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も、而も忠にあらず。これ乃ち己に非利なるがため
のみ。
孟子曰、仕則慕君、不得於君則熱中、鳴呼、
斯言也、鑑鄙夫之肝膈者也、夫熱中、雖如忠
乎君而非忠焉、是乃為非利於己而已、
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●孟子万章篇に
見ゆ。
●熱中。悶え熱
す
●肝膈云々。腹
の中な照らして
見透す。
●非利。君の気
に入らなければ
不利なりの意。
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