山田準『洗心洞箚記』(本文)85 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.10.23

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『洗心洞箚記』 (本文)

その85

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

     たれ           たれ 一〇八 水孰か之を流さしむるや、石孰か之を堅から        たれ     そばだ            たれ   てう  しむるや、山孰か之を峙たしむるや、海孰か之を潮          たれ   きふちやう       たれ  せしむるや、雲雨孰か之を翕張せしむるや、日月孰  か之を往来せしむるや。視て見えず、聴いて聞えず。        おほ           たれ    一言以て之を蔽へば、太虚の徳なり。善孰か之を息         たれ           たれ  せしむるや、悪孰か之を消せしむるや、忠孰か之を                       たれ  勧ましむるや、邪孰か之を懲らさしむるや、父子孰               たれ     たいわ  か之を親愛せしむるや、上下孰か之を泰和せしむる                   あ ゝ  や。これ亦た太虚の徳の致す所か。嗟夫、吾れ其の  何如を知らざるなり。   水孰令之哉、右孰令之哉、山孰令之   哉、海孰令之哉、雲雨孰令張之哉、日月   孰令来之哉、視而不見、聴而不聞、一言以   蔽之、太虚之徳、善孰令哉、悪孰令之   哉、忠孰令之哉、邪孰令之哉、父子孰令   親愛之哉、上下孰令和之哉、此亦太虚之徳   之所致耶、嗟夫、吾不其何如也、




潮せしむ。潮
り干満をさせる
の意。

翕張。収縮と
活動。

息。生息発展。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その84/その86

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