山田準『洗心洞箚記』(本文)94 Я[大塩の乱 資料館]Я
2009.11.7

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『洗心洞箚記』 (本文)

その94

山田 準訳註

岩波書店 1940 より



◇禁転載◇

上 巻訳者註

     一二十 呂新吾先生曰く、「上に在る者は過ちなし、  下に在る者は過ち多し。上に在る者の過ちなきにあ  らず、過ちあれども而も人敢て言ふ莫し。下に在る                 者に過ち多きにあらず、之を誣ふるも人敢て弁ずる  莫し」と。吾れ意ふ、下に在る者過ち多きにあらず、  而も猶誣ひらるるかくの如し。况や真に過悪あらば  則ち必ず免れず。故に下に在るの君子は、心を尽し      む か  て以て無過の地に立たざるべからざるなり。   呂新吾先生曰、「在上者無過、在下者多過、   非上者之無過、有過而人莫敢言、在下者   非過、誣之而人莫敢弁、吾意在下者、非   多過、而猶見誣如此、况真有過悪則必不免   矣、故在下君子、不心以立無過之地   也、



呂新吾。明末
の学者、呂坤の
こと、新吾先生
といふ、呻吟語
二巻を著はす、
躬行実践を主と
す。

誣。しひ、無
理に罪に落す。


『洗心洞箚記』(本文)目次/その93/その95

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