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一二三 為す所あらずして之を為すものは大学の教に
●かくなん がいさい
して、而て聖人の道なり。客難に曰く、「天下害
無くば、聖人ありと雖も、才を施す所なし。上下和
同すれば、賢者ありと雖も、功を立つる所なし。故
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に曰く、時異なれば事異なりと。然りと雖も安んぞ
以て務めて身を修めざるべけんや」と。其の身を修
● さく こつけい
むるの一言を観れば、則ち東方朔も、それ亦た滑稽
と ちか
の徒にあらず、而して道を知るに庶き者か。
不有所為而為之者、大学之教、而聖人之道也、
客難曰、「天下無害、雖有聖人、無所施
才、上下和同、雖有賢者、無所立功、故曰
時異事異、雖然安可以不務修身乎哉」、観
其修身一言、則東方朔其亦非滑稽之徒、而
庶乎知道者歟、
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●為す所云々。
修身の教なり。
●客難。文選に
出づ、東方朔の
文。
●時異云々。韓
非子の語。
●東方朔。前漢
武帝に仕ふ、滑
稽を以て名あり。
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